採用面接でもよく聞かれる質問ですよね。
仕事にストレスはつきもの。
ストレスをどう解消・発散するかは、社会人として必要なスキルの一つと言えます。
私も今まで、人並みに仕事のストレスと戦ってきたつもりです。
ストレスが原因と思われる腹痛やアレルギー症状、円形脱毛症などとともに、そのときの仕事ぶりや人間関係などのエピソードも思い浮かびます(涙)。
ちなみに私のストレス解消法は、ありきたりですが、とにかく家族や友達としゃべりまくることと、よく寝ることです。
昔は飲酒で紛らわせていましたが、お酒に飲まれすぎたのでやめました(笑)。
メンタルヘルスの現状
12月1日から、従業員50人以上の会社に年1回のストレスチェック実施が義務付けられました。
いまや労働者の60%以上が仕事に関する悩みやストレスを抱えています。
メンタルヘルス不調で1カ月以上休んだり退職した人がいる会社は10%にのぼるそう。
このストレス社会で自分らしく生きていくために、前回は「自分や周囲のストレスに早く気づく」をテーマに書きました。
今回は「ストレスへの対処方法」についてまとめました。
「ソーシャルサポート」でストレスに立ち向かおう!
すぐに思いつくストレス軽減方法は、休養、睡眠、運動、食事、リラクゼーション。体調を整えることは心の健康にもつながります。
しっかり寝て、ご飯を食べて、適度な運動をして、生活のリズムを整える、などを意識することがセルフケア(自分のことを自分で守る)の第一歩です。
ぜひ意識してもらいたいのは、「ソーシャルサポート」です。
「ソーシャルサポート」とは、社会的支援のこと。
人とのつながりはとても重要。人に頼っても良いんです。まわりの人にサポートしてもらうことで、ストレスを減らしましょう。
「ソーシャルサポート」は4種類
- 情緒的サポート:励ましや受容などにより精神的に支える。(「がんばれ」「大丈夫だよ」などの声かけや話を聞いてくれるなど)
- 情報的サポート:課題解決に役立つ技術や情報を与える。(「それなら○○すると早いよ」「○○なら××で入手できるよ」など)
- 道具的サポート:問題解決のために物理的、直接的な行為をする。(仕事を手伝う、お金を借りるなど)
- 評価的サポート:その人の考えや行為を認め、仕事ぶりや業績などを適切に評価する。
「ソーシャルサポート」のリソースは2種類
- 人的サポート源:家族、友人、上司・同僚、産業医、看護職、心理カウンセラーなどの専門家、同じような境遇にある人たちなど
- 物的サポート源:所属団体(会社)、国家・地方の公的機関など
「ソーシャルサポート」を自己点検してみよう
- 人的サポート源を確認しよう。自分を支えてくれる人、相談できる人を具体的に挙げてみましょう。家族、友人、上司・同僚、産業医、看護職、心理カウンセラーなどの専門家、同じような境遇にある人たちなど、いざという時にどれくらい頼れる人がいるでしょうか。名前を書き出してみましょう。
- ソーシャルサポートが受けやすいかどうかチェックしてみよう。以下の9つの設問に答えてみてください。○が多いほど社会的孤立の可能性が高く、ソーシャルサポートが受けにくい環境です。○が多かった場合、次項目の「ソーシャルサポートを充実させる2つのアプローチ」を参考にしてください。
- 時々世界で一人ぼっちの感じがする。
- 望むほどには友人に招かれて外出することがない。
- よく孤独感を感じる。
- 頼れる友人を見つけることは困難だ。
- 親しくしていても、なかなか友人にはなれない。
- 今の生活で、友好的な雰囲気を楽しめる機会はない。
- 他の人を頼りにできるほどのつながりはない。
- 人は親切で援助的だとは思えない。
- 友人を訪ねることにためらいがある。
*メンタルヘルス・マネジメント 検定試験公式テキストより
「ソーシャルサポート」を充実させる2つのアプローチ
- 人とのつながりを大切にしよう。上司・同僚に、日ごろ困っていることや悩みを気軽に相談できるような関係を作るよう努力しましょう。家庭ではホッとできるよう、家族とのコミュニケーションを円滑にしておくことも大切です。メンタルヘルスの専門家と親しくするという方法もありますが、なかなかこれはハードルが高そうですよね。もし臨床心理士やキャリアカウンセラーなどが身近にいたら、仲良くなっておいて損はないでしょう。
- 自分の性格を客観視してみよう。人見知りが激しい、困っていることを打ち明けにくい、普段から自分の考えや思いを他者に伝えるのが苦手・・・といった場合、ソーシャルサポートが得にくくなります。無理をする必要はありませんが、自己点検の結果をしっかり受け止め、自分が心を開ける相手を見つけましょう。次項目「ソーシャルサポートを受ける心得」の3を参考にしてください。
「ソーシャルサポート」を受ける心得
- サポートはギブアンドテイク。相手からサポートを受けることばかり考えず、自分がサポートする側になることも念頭に置きましょう。
- 4つのソーシャルサポート(情緒的、情報的、道具的、評価的)のそれぞれのリソースを人物別に区別しておきましょう。
- サポートしてほしい人には、自分から積極的にアプローチしてみましょう。日ごろのコミュニケーションがとても大切です。でも無理は禁物。特に人付き合いが苦手な人は、共通の話題や相手が興味を持つ情報の提供などから、少しずつ関係を築いていきましょう。
- 他者のサポートに頼ってばかりいてはだめ。自分の力を信じて努力することも大切です!
ソーシャルサポートの充実を阻む考え方(○が多い人は要注意!)
- 人の助けを求めることは恥だ。
- 弱音を吐くのは絶対に良くない。
- 人は本来孤独だ。
- 人や組織を信用しては裏切られることが多い。
- 人づきあいはわずらわしいだけだ。
- 挨拶や愛想などは、仕事の本筋ではない。
- 仕事さえきちんとこなせればよい。
- 困ったときは、いつでも誰にでも助けを求めたらよい。
- 自分はサポートされる立場でよい。
- 自分には能力がない。
- 自分ひとりでは何もできない。
*メンタルヘルス・マネジメント 検定試験公式テキストより
私自身、人に頼ったり弱音を吐きたくないという気持ちが強く、同僚などに相談できずに苦しい日々を送ったことがあります。
どこまでが「甘え」で、どこからが「頼って良い」ラインなのか。
考え方は人それぞれですが、「我慢することが美徳」という意識が日本人にはあるように思います。(私の中にもありそうです。)
「ソーシャルサポート」について改めて考えることで、もっとお互いが相談し合いサポートし合うことで、楽しく仕事ができるようになればいいですね。
私自身も、誰とサポートし合えるか、今一度リストアップしてみたいと思います。