自分の抱えているストレスに気づいていますか?

cat-1028287_640

Q:今、どんなストレスを抱えていますか?

仕事にストレスはつきもの。
職場の人間関係、ノルマやクレーム、仕事量の問題など、ストレスの要因もさまざま。
まずは、今ストレスがあるかどうか。
「ある」と感じるなら「何がストレスになっているか」を具体的に考えてみましょう。
「今は特にストレスがない」というラッキーな方は、「自分がどんな時にどんなことでストレスを感じるか」を過去にあったことを思い出しながら考えてみてください。

メンタルヘルス不調の体験談

 以前職場で、メンタルヘルス不調と思われる先輩がいました。
とても明るく元気でにこやかな人だったのに、徐々に気分の波が激しく、口調が荒くなり、挨拶をしない、目を合わせない、机やものにあたる、体調不良を訴えての遅刻が増え、そのうち無断での遅刻・欠勤も出てきて・・・
 
2人だけのチームだったので、自分も精神的に追い込まれてしまい、憂鬱な気持ちが続き、円形脱毛症やアレルギー症状がひどくなったりと、このままだと自分も壊れてしまう!という危機的な状況でした。
 
幸い、親身になって話を聴いてくれる家族や同僚がいたことで救われました。
また、メンタルヘルスについて知りたいという気持ちが芽生え、メンタルヘルスマネジメントを学ぶ良い機会となりました。
 
最終的には、上司を巻き込んで何とか解決に至りましたが、この経験から、自分や周囲のストレスに早く気づくこと、そしてストレスにどう対処するかを知っておくことは、気持ちよく仕事をするためにとても大切なことだと強く感じました。

いつもと違う自分に気づく

ストレスに早く気づくことは、悪化させないためにもとても重要です。
ストレスに気づくための最大のポイントは、「いつもと違う自分に気づく」こと。
他の人と自分を比べるのではなく、いつもの自分との違いで判断することが重要です。
 
「自分が気づく変化」の例
  1. 悲しい、憂鬱な気分、沈んだ気分
  2. 何事にも興味がわかず、楽しくない
  3. 疲れやすく、元気がない(だるい)
  4. 気力、意力、集中力の低下を自覚する(おっくう、何もする気がしない)
  5. 寝つきが悪くて、朝早く目が覚める
  6. 食欲がなくなる
  7. 人に会いたくなくなる
  8. 夕方より朝方の方が気分、体調が悪い
  9. 心配ごとが頭から離れず、考えが堂々めぐりする
  10. 失敗や悲しみ、失望から立ち直れない
  11. 自分を責め、自分は価値がないと感じる

*厚生労働省「うつ対策推進方策マニュアル-都道府県・市町村職員のために-」より

いつもの自分を知っておく

「いつもの自分との違いに気づく」には「いつもの自分を知っておくこと」も大切です。
 
宇宙飛行士の古川聡さんは、
 
「力がみなぎっている状態を100として、今どれくらいかということを感覚的でいいので、時々意識してみると良い」
 
と著書 宇宙飛行士に学ぶ心の鍛え方 (マイナビ新書)の中で言っていました。
 
無意識のストレスに早めに気づくには、日ごろから自分の状態を知っておく必要があるとのこと。
私は特に体調の変化に鈍感で、持病がひどくなってから気づく…ということもざら。
そこで、毎日手帳にスケジュールとあわせて体の調子を書くことにしました。
書くことで客観的に自分の状態を確認できるので、いつもと違う自分に気づきやすくなるし、問題を把握して対処しやすくなるのではないかと期待しています。
 
今日から、常勤の従業員50人以上の事業場では、すべての労働者に対してストレスチェックを年1回実施することが義務づけられました。
厚生労働省が5年おきに実施している「労働者健康状況調査」(2012年)では、労働者の60.9%が仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスがあるという結果だったそうです。
 
いつもすぐそばにあるストレス。
自分自身を守り、楽しい職業生活を送るためにも、自分の心と体の状態を知り、ストレスに早く気づけるようにしましょう。

メンタルヘルスサポートのポータルサイト

厚生労働省のポータルサイト。セルフケア(自分の健康を自分で管理すること)についてe-learningやクイズで学べます。相談コーナーの利用や法律の知識収集にも便利です。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする